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AUMUND NEWS 1//2019 - Products. Projects. Progress

AUMUND FÖRDERTECHNIK - Millenium Steel, December 2018

高温物資の搬送システムの新鋭化

AUMUNDパンコンベア KZB型 ©AUMUND

我々の毎日のビジネスでは、短期的な見通しに焦点を当てる事が度々あります - 現在の問題を短期間で解決し迅速な結果を得る事であり − 我々は単純で伝統的な解決策を好むと言えるでしょう。 残念ながら、これは選択的な解決策をブロックする可能性があり、短期間で魅力的であった内容は、長期的観点から不利益となる事があり得るでしょう。技術的ソリューションの二つの例がこのカテゴリーに入るものであり、テーラーメイドのソリューションによる利益を説明しております。

本記事はFrank Reddemannにより作成され、”Millennium Steel US 2018”, December 2018に掲載されました。 連絡先 : metallurgy@aumund.de AUMUND Fördertechnik GmbH www.aumund.com

AUMUNDパンコンベアによる利点

■ 最大物資温度800℃又はそれ以上に対応
■ 実証された1,500 t/hの能力又は100m以上の搬送距離
■ 追加の耐摩耗仕様により頑丈なコンベア設計
■ 恒久潤滑ローラー – 再潤滑作業が不要

高温物資の搬送システムの新鋭化

我々の毎日のビジネスでは、短期的な見通しに焦点を当てる事が度々あります - 現在の問題を短期間で解決し迅速な結果を得る事であり、- 我々は単純で伝統的な解決策を好むと言えるでしょう。 残念ながら、これは選択的な解決策をブロックする可能性があり、短期間で魅力的であった内容は長期的観点から不利益となる事があり得るでしょう。技術的ソリューションの二つの例がこのカテゴリーに入るものであり、テーラーメイドのソリューションがいかに利益をもたらすか、以下に御説明致します。

設備過剰、市場の変動及び地政的な紛争の影響を受ける現在の製鉄産業の状況は、多くの生産者にオペレーション手続きの改善、機器の改修又は交換を迫るものです。この傾向はメイン技術に関連した機器に焦点が当てられますが、プロセス全体の最適化させるため、各プロセス間の物資フローに関しても近年注目されているのは自然な流れと言えるでしょう。

高炉へ高温の物資を投入する事により多大なエネルギー及び時間を節減できる事は明らかですが、高温のバルク物資をプロセス間で独立して搬送する必要性が生じる場合、マテリアル搬送システムでの全く新しい条件が必要となります。各プラントサプライヤーとプラントオペレーターの利益は大きく乖離する事があり、いくつかの特殊な例を以下に御紹介しております。

CASE 1 : 高温のFEペレットのハンドリング

過去数十年間に渡り、様々な冶金プロセスにおいて鉄鉱石ペレットを使用する事が徐々に一般的となり、新規のペレット化プラントの建設又は需要に対応するための既存設備の新鋭化が進みました。設置されたペレットプラントでは、高温ペレット輸送はプロセスフローチャートには存在せず、高温のペレットは生産後に速やかに冷却され、貯蔵又は生産直後の使用のためにゴム製ベルトコンベアにより搬送される事が通常でした。ペレット需要が増えプラントの出力が増加するのに従い、クーラーの冷却能力に問題が生じ始め、より高い温度でペレットを送り出す事となりました。これは高温搬送用として設計されていないゴム製ベルト搬送システムに問題を生じさせ、メンテナンスが増え、高い運転コスト及び休止期間の増加という結果を招きました。プラントオペレーターによる最初の解決策はペレットの水による冷却といったものでしたが、ペレットの品質に即時に影響を与え、解決策とはなりませんでした。 これに加え、近年動力節減のためのペレットを高温投入(例えばアーク炉へ最大800℃)させる事が増え、ゴム製ベルト搬送の使用は選択の対象となりません。

高温ペレットを搬送するKZB型AUMUNDコンベア ©AUMUND

解決策:鋼製パンコンベア

新鋭の鋼製パンコンベアシステムはAUMUNDにより設計、製作されており、高温のペレット輸送での迅速な技術的なソリューションを実現し、世界中で設置され始めております(Figure 7参照)。また、鋼製パンコンベアは輸送といった単純な機能のみならず、幅広いオプションを装備させる事ができます。最大800℃の物資温度(これ以上でも可能であり、1,500 t/hの能力又は100m以上の搬送距離が実証されております)に対応し、技術チェーンの中での高温ペレットの使用に更に新しい可能性を広げております。

ペレットのアーク炉への高温投入は現在既に確立されておりますが、高炉及び直接還元プラントへの投入原料として使用する低温ペレットに関しても高温で投入する必要性が生じており、技術的及び経済的利益を提供する事ができるしょう。この場合ゴム製ベルトコンベアの使用は不可能であり、現在までこれらのプロセスでの高温投入に関する詳細が検討される事はありませんでしたが、高温ペレットの使用により利益が得られる事は間違いありません。

鋼製パンコンベアのもう一つの使用例は、既設のロータリー型クーラーの冷却能力を補完するための追加の直線型クーラーに関するものです。この追加の冷却オプションは従来的なペレットクーラーの代替策ではありませんが、既設の設備の冷却能力を増強する事ができます。この場合の用途例として、AUMUNDがブラジル及びインドへ納入した冷却コンベアがあります。

高温ペレット冷却用のKZB-KP型AUMUNDコンベア ©AUMUND

CASE 2 : 高温のFE焼結鉱のハンドリング

世界中の多くの焼結プラントは数十年の長期にわたり稼働を続けており、その多くは修理及び補修の継続により長い設備寿命を達成させる事が困難な状態にあります。従い、これらの設備に関する交換又は改修といった基本的な指針が近い将来策定される事が想定されます。ヨーロッパ、アジア、南アメリカの数多くのプラントに訪問後、鋼製パンコンベアの使用の可能性があるいくつかのキーエリアが存在するとの結論に至り、以下の条件を設定する事ができます:
■ 焼結機/粉砕機及びクーラーの間の高温焼結鉱の搬送は、振動型コンベアを鋼製パンコンベアに交換する事により改善できる事
■ 動力消費及び騒音を低減できる事
■ 振動型フィーダーに必要となる消耗したトラフの長時間の交換作業を完全に無くす事ができる事

現在ドイツ、オーストリア及びオランダの焼結鉱プラントで、高温の焼結鉱を搬送する我々の鋼製パンコンベアが稼働しております。この用途では最適化されたKZB-S型のコンベアが使用されております。オペレーターから導入頭初に懐疑の評価があったもののの、特に大きな問題が発生する事なく、これらのコンベアは10年以上稼働を続けております。高温焼結鉱の搬送能力は3倍程度にまでに増加させる事もできます。設計上特筆すべき点として、耐摩耗仕様による補強、恒久潤滑ローラーの開発などがあり、再潤滑の保守作業は必要となりません。高温焼結鉱用コンベアの最新の設計は、日本の製鉄会社向けに行われ、約1,500 t/nの搬送能力があるコンベアは、2016年末に稼働を開始しました。この用途での焼結鉱の生産は、追加の熱回収システムにより最適化されるものとなります。

高温の焼結鉱搬送用のKZB-S型コンベア ©AUMUND

結論

上記二つの用途例は、既設のプラントでの問題に対する非従来型のソリューションを示すものです。鋼製プレートコンベアを使用する事は、伝統的なアプローチから乖離するものですが、効果的な技術的ソリューションを実現するものであり、費用を節減しながらプロセスの効率性を高める観点から、製鉄産業の他の分野に潜在的可能性を持つものと言えます。

*Frank Reddemannはドイツ・ラインベルグにあるAUMUND Fördertechnik GmbH社の冶金部門のSenior Managerです。

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